「寄り天」を招くポジティブニュースの欺瞞

市場が始まる午前9時前、証券会社や日経新聞が流す「寄り付き前気配」やポジティブな材料には、常に警戒が必要だ。
彼らにとっての利益は顧客の売買手数料であり、市場が熱狂し活発に動くこと自体がビジネス上の目的となっている。
日経新聞などで華々しく報じられるニュースは、プロが仕込みを終えた後の「出口(売り場)」として機能することが少なくない。
私は、この「お祭り騒ぎ」に乗せられて高値でバトンを渡される個人投資家の姿に、構造的な罠を見ている。

ホルムズ封鎖を無視する「精神論」の危うさ

日経平均が最高値を更新するなか、メディアは「米・イラン双方は停戦を望んでいる」という根拠なき精神論を買いの材料に仕立て上げている。
しかし、ホルムズ海峡が物理的に封鎖され、船舶への攻撃が警告されている現実は、何ら変わっていない。
エネルギー供給網の断絶という深刻なリスクを、「地政学リスクは一過性」というレッテルで無理やり打ち消す論理はあまりに危うい。
実害を軽視させ、不確かな期待値に賭けさせる市場の演出は、もはやファンダメンタルズから完全に乖離していると言わざるを得ない。

AIがもたらすのは利益ではなく「収奪と支配」である

ナスダックの回復とともに「AIバブルの懸念は消えた」と謳われているが、私はAIの本質を技術革新とは見ていない。
現在のAI利益の正体は、人類の共有財産を同意なく学習データとして吸い上げる「現代の囲い込み」による収奪である。
さらに、戦場においては殺傷の効率化を加速させる「軍事の道具」としての側面が露骨になりつつある。
市場がこのバブルを肯定し続けるのは、中央集権的な支配構造への投資を止めたくないという強欲の表れに他ならない。

中央集権的な「デジタルな鎖」からの脱却

GAFAMなどの巨大テック企業が提供するAIインフラに依存することは、自らの情報の主権を他者に委ねる行為である。
彼らのクラウドに依存し、情報の自給率を捨てることは、エネルギーや食料を他国に依存するのと同等のリスクを孕んでいる。
今こそ、中央集権的な「デジタルな鎖」から脱却し、ローカル環境での情報管理や自給自足的な防衛体制を整えるべきだ。
歪んだ市場の「熱狂」に背を向け、情報の自給率を確保し続けることこそが、真の生存戦略となるだろう。

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#市場操作#AIの裏側#投資家心理

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